29.生産拠点1
リーダーがスタックへと旅立った後、俺たちはスクインを中心とした農業地区の開発を任されていた。
残ったメンバーはホッブスこと俺、ジェイク、スケサン、アイヌ、そしてヨルだ。
「にしても、噂の怪物探しまでの道のりは遠いのう」
ヴァガボンドとはTheHubの酒場で意気投合したのだが、以来あちらこちらに足を伸ばすヴァガボンドやリーフからの話を類推するに、スクインから南下すると蜘蛛型の化け物がわんさと居るらしい。
ヴァガボンドはむしろそいつらよりも、そこいらに点在するといわれる過去の遺物に興味があるようだが、正直俺も興味がある。
ただその前に、ヴァガボンドから頼まれた「生産拠点」に手を付けるところからはじめなきゃならん。
基本的に鉱石の採掘で禄を食んでいたが、これからは自分たちでその資金をもとに田畑を作ってほしいって話だった。
俺たちはスクインからさほど離れていない場所に、ストームハウスを作りそこを簡易倉庫兼臨時拠点として行動を始めた。