ヴァガボンド剣士日記

一人用サバイバルオープンワールドRTS&RPG、kenshiのプレイ小説

俺たちの明日は……どっちだ!?

34.因縁の終結2

「覚悟しやがれ!!」

 

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辛うじて間に合った俺の目前には、すでに襤褸切れのようになった幾人かの仲間と、傷だらけになりながらも高位パラディン数人を相手取って戦うシェクの戦士たちの姿があった。

 

「あらわれたな異端者供! 今度こそ駆除してくれるわ!」

 

狂気じみた咆哮をあげて、真新しい鮮血で身体を染めたセタがそこには居た。

 

「っ! 手前か……」

 

誰の者かもわからない血を滴らせて、セタは軽々と十字剣を振り回す。そしてピタリと正眼に構えて口角を上げた。

 

「……手、出すなよ」

 

ジワリとにじり寄ってきていたリーフにそう告げると、俺は因縁の男へとその刃を閃かせた。瞬間の斬撃が滑るようにヤツの首元へと滑り込んでいく。

 

「ぬ」

 

やや驚きの表情を見せたセタの姿に、俺はようやくコイツに届いていた事を知る。防御のために剣線に差し込まれてくる十字剣をかわすように、俺の刀は再びその起動を変えた。

 

「おらあ!!」

 

掌底。

 

左手に持った刀はそのままセタの頭上を素通りさせた俺は、空いた右腕からがら空きの上腕に向けて掌底を放つ。こいつら正規の剣士共には決して取りえない泥臭い剣術。

俺が勝つためだけに磨き上げた剣術は、したたかにセタの上腕を強打した。

 

「ッグ!」

 

肩が脱臼したのか、苦悶の表情を隠しきれないセタに、俺は容赦なく追撃を掛ける。

 

――片腕をたった一手で潰されたセタがそこから自らの優位を取り戻せることはなく、俺はそのままセタと聖国騎士団を壊滅させた。