3.最初の金策
「うおおっ!?なんだありゃ!!」
時折、集落の周辺でどっかの野党だとか食い詰め浪人だとかHN(ホーリーネーション)のあぶれ者だとかが喧嘩して騒がしいことこの上ないんだが、人じゃない何かの声が飛び込んできた。
ボロ屋で一夜を明かした俺は、その声を聴いて慌てて声の聞こえた場所で見つけたのは……。
犬とガルルが戦ったと思しき跡だった。
「やっべえええ!! ツいてるぜ!!」
俺は手早く犬とガルルを解体する。捕まえて調教なんて考え方もあるようだが、手前のメシもままならないのにそんな事やってられねえ。
「ここらで革は貴重だからな……!これで一気に捗るぜ」
一枚250cあたりの革を15枚売りさばいた俺は、その金で小さな家を購入し、補修して拠点にした。ハブを仕切ってるのはHN崩れのあぶれ者だが、数も多いしルールには従っておくべきだ。
「ぶっちゃけ勝てる気しねえし」
にしても、これで拠点関係の研究もできるし、何かと作業も捗るってもんだ。
とりあえずキャンプではぎ取った肉の燻製を大量に作りながら、ハンターも良いかもしれねえな?などと考えていた。