ヴァガボンド剣士日記

一人用サバイバルオープンワールドRTS&RPG、kenshiのプレイ小説

俺たちの明日は……どっちだ!?

32.聖国の再襲撃2

スクインは一転して血で染まった。

f:id:knock-out0:20180613202644j:plain

至る所に迸る血痕が、戦いの激しさを物語っていた。

 私たちとHNとのし烈な戦いは一昼夜続けられ、おびただしい数の死体の山を築き上げていく。

f:id:knock-out0:20180613202907j:plain

しかし仲間は次々と倒され、シェクの戦士も数の暴力にはあらがえず、次第に倒れていった。私たちの力はいまだ及ばず、このまま蹂躙されて何もかもを再び失ってしまうのだろう。

 

「フハハハハ! やはりオクランさまの教えは偉大である! さあ、跪け! われらの正義をここに示せ!!」

 

袈裟懸けに切られて出血し、もはや虚ろな意識を抱えていた私に、セタの勝ち誇る声が耳に届く。嫌悪感しか覚えない彼の声に、しかしながら圧倒的な絶望感をまた再び感じさせられていた。

 

「まにあったぜクソッタレ!!!」

 

その時だった。

 

門から二人の人影が飛び込むように差したかと思えば、懐かしくも頼もしい彼の声が響いた。

 

「ヴ……ヴァガ、ボンド……」

アイヌ!! ……よくも好き勝手やってくれたな手前ら……」

 

朝日を浴びて、ギラリと解き放たれた彼の剣が光る。

その剣は遥か神代の歴史の中で生まれた名剣だという。

 

「覚悟しやがれ!!!」

 

今、その剣は確かな使い手の元で閃いていた。